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予防接種のリスク

予防接種の危険性

接種とは体内に感染力の高いウィルスの弱性のものを入れ、
それに対する身体の回復機能を利用して免疫力、耐性を体に身に着けさせるための処置であるが、
そこにはリスクももちろん存在します。2011年に実際に、身を守るために投与した
ワクチンが原因とされる死因の兵庫県の子どもたちの存在が報道されました。

これにより、一時的に小児に対するワクチン投与の規制がされたが、
私はこの問題に関して賛成の意見も反対の意見も両方有しているのです。

賛成の理由として、そのワクチンに何らかの問題があるということを小児に関係する
全ての人々が認識することで、被害の拡大を止めることが出来たというのは実害を防ぐうえで
非常に有益であったと言えるでしょう。また、批判を中心とした報道にならなかったことで、
マスコミがあくまで抑止力にとなってくれたという点で、医療界の小児に対する世間の考え方が豹変せず、
変わらず私たちを頼ってくれる環境が守られたというのは大きいです。

予防接種で守られる命がある

季節的にどうしても春先の様々な症状に対応するには、やはり専門である小児科を
一時でも早く頼って対応してほしいと考えております。それにより、守られる命があるからです。

反対の理由として、確かにマスコミの報道による規制でそのワクチンを死因とする被害はなくなりました。
しかし、長期的に見るとそのワクチン投与は正しいことだったのかもしれないのです。

というのも、数件報告された被害というのは特定の数県に留まっている事から、
完全な規制にせず集中的な調査でも十二分に対応できたのではないかという考えもあったからです。
リスクセーブのための最適な選択は、何も許可か規制かという二極化させる必要があったのか、
という点に疑問を抱かざるを得ません。

その極端な二極化は、
その根本的な原因が見えないというところから曖昧な態度をとれないというところから出ていました。
ワクチンと死因の因果関係が、データから見ても果てしなく科学的根拠がないと
言えるからです。もしワクチン自体がアウトならば、もっと短期間で被害者は増えたはずです。

しかし、実際の被害は特定の地域に限定された…つまり特定の、というより限定的なケースの内だけに
問題があったと考えるのが自然です。ならば、特定地域の原因解明のためにそこだけを規制し、
他は許可するなどの柔軟な対応も出来るはずだったのではないでしょうか。

確かに、私たち小児科医というのは子どもの命に関して敏感です。特に、目の前で失われようとしている
命を放っておけるはずがありません。しかし、果たして目の前の状況だけにとらわれてよいのでしょうか。
リスクを怖がって長期的な対応が出来ないのは本末転倒だと思われます。

私は、治療も予防接種もどちらも共通点を有していると考えております。
それは、どちらにしろ健康になるためのリスクからは逃れることが出来ないという点です。
ベストな医療は無いのかもしれません。ベターを求めることも重要なのではないでしょうか。